どうやって進むのか?

 飛行機の翼のような形のセールをそのまま縦にしてサーフボードに取り付け、風を受けてその「揚力」を利用して進みます。

動きはじめると、自らが進むことによって進行風の作用が働き、さらにセールに風があたるため、「揚力」も強まり、風よりも速いスピードで進むことができます。
プロになると、時速80キロも出す人もいます。

セールに風を受けると風下に向かって進むと思われがちですが、通常風に対して直角の方向へバランスよく進みます。風上にも進みますが、完全に風に向かって進むことはできず、風に向かうにはジグザグにターンしながら上ります。風下にも進みますが、完全に風下に進む場合は揚力を活かせないので進むスピードは風より遅くなります。

風に対して直角に進むと風下へ横流れしようとしますが、ボードの下についているフィンが横流れを防ぎ、進行方向に向いて進むことができます。

最近のウィンドサーフィンの道具は最新の素材と空力学を追及し、コンピュータで設計しています。道具も軽くなり、初心者でも扱いやすくよりスピードも出やすくなってきています。単純に風を利用しているだけでなく、自然と科学を融合させつつ進化している発展途上のスポーツです。

「プレーニング」ってなに?

車で「ハイドロプレーニング現象」というのがあります。高速でタイヤが路面の水の上に浮いた状態になってグリップが無くなる現象です。ウィンドサーフィンのプレーニングも同じ様な現象です。ボードのスピードがある程度出ると、ボードの真中より前が浮き上がり始め、ボードと水の摩擦が極端に減って、水面を滑るように走るようになります。
それまでのだらだら感とはうってかわって、これまで想像できなかったスピードで突然滑走し始めます。全く違う乗り物となってしまうのです。これを体験するともうウインドから離れられないでしょう。この快感を口では説明できないのが悲しいところです。